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ペンギンマーケット

肉体より、精神的衰えのほうが怖い【1】

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最近、年齢を感じずにはいられないことが多々ある。
特に精神面での衰えが今年に入ってからひどいのだ。

大人がよく言う
「時間の流れが早い」 「1年なんてあっと言う間」
これが今まさに自分に起きているのである。

去年はそこまで早く感じていなかったように思うが、何故か今年に入って急に早くなった気がするのだ。とうとう私も「老い」のレールに乗った。こうなったら「死」のゴールまで年々スピードを上げながら進むしかない。

でも、この「時の流れが早くなる現象」はそんなに恐ろしくは感じていないのだ。

子供の頃から親に散々言われてきた「老いあるある」なので、来てしまったと多少の落ち込みはあっても予想の範囲内である。早くなるのは、仕事や子育てなど「やらなければならないこと」が1日の大半を占めているためだと私は思っている。大人はゆっくりする時間が少ないから早く感じるのだ、きっと。

それよりも…
「最近のカルチャーに関心がない」これが個人的大問題なのだ。

一番ショックだったのは、
「昔聴いていた音楽をエンドレス」これに気づいたときに恐怖したのである。

私がこうなる前、まだ若者であった当時、家族で音楽番組を見ていると

「みんな同じに見える」「音がうるさくて何をいってるのかわからない」
「どこが良いのかさっぱり」「他の番組に変えろ」

と全く関心を持つことがなく、3時間の特番なんてあろうものなら途中で勝手に番組を変えられていたこともあった。そのくせ「懐かしの歌謡曲ヒットパレード」が放送されると他の番組には絶対変えることはない。

「こうはなりたくない。」

あんなに思っていたのに!流行りに理解のない大人にはなりたくない!
服装は年齢によって変わっても音楽は自由でいたいと思っていたのに!

最後の心の拠り所であった「音楽」に老いを感じ、怖くなった私は、これ以上の「精神的な老い」をなんとかしようと、最近の音楽業界について調べてみることにした。

肉体より、精神的衰えのほうが怖い【2】

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とりあえず情報を仕入れなければ!と手当たり次第に音楽ニュースを検索していると、「〇〇がインディーズレーベルに移籍」や「インディーズデビュー」など「インディーズ」という単語が多く目に止まった。

メジャーからインディーズに戻る、いわゆるインディーズ落ちは私が若い頃もよく聞く話であったが、「インディーズデビュー」というのがよくわからない。更に、斜め読みの勝手な印象だが、インディーズのほうが活気がありそうである。

この際、インディーズとメジャーの関係をハッキリさせて一から勉強し直そう!
ということで、インディーズとメジャーについて調べてみた。

アマチュア=インディーズではない

デビューしていない「アマチュア=インディーズ」がほとんどの人が持っているインディーズのイメージではないだろうか。大間違いである。「インディーズだろうと音楽でお金を稼ぐことができればプロ」なのだ。

「大手レコード会社のレーベルに所属していればメジャー、大手レコード会社のレーベルに所属していなければインディーズ」

ただ所属しているところの大きさの大小だけ違いであって、メジャーだからインディーズだからどうということはないのだ。それと同じで、よく「メジャーデビュー」と言葉を聞くが、ただ大手レコード会社からのデビューしただけのことであってインディーズにも「インディーズデビュー」がある。最近テレビで見かける機会が多いセカオワこと「SEKAI NO OWARI」もデビューはインディーズである。(2010年)

このことからもわかるようにメジャーもインディーズも関係なく、支持されるものは支持させるのだ。

―――インディーズとメジャーのメリット、デメリット――
インディーズとメジャーの区別は所属会社の大小でしかないのはわかったが、それぞれからデビューしている理由は何なのか。インディーズ所属とメジャー所属のメリット、デメリットをみてみよう。

メジャー所属のメリット
大々的なプロモーションにより、世間の認知度が一気に上がる。

プロモーションをが入念。アーティストの売り出しや売り込みに費用を掛けてくれる。
さらにプロモーションが派手で大きいため、ヒットする可能性が高くなり、当たれば爆発的に売れる。

要は宣伝活動、会社で言ったら営業にかなり力を入れるということだろう。
自分で営業しなくてもいいのならこれは楽だ!

メジャー所属のデメリット
所属アーティストは対音楽事務所が基本となる。

そのため収入は事務所からの給料制で、大ヒット・ハズレに関わらず、収入に大きな影響ない。
アーティスト個人の志向や時間が自由ではない。
事務所の指示やプロデューサーなどの意向に従って活動していかなければければならない。

これはよく聞く。事務所と意見が合わずに衝突した。デモを作って会議に持って行くの繰り返しが嫌になったなど雑誌で読んだこともある。プロデューサーが入るようになってから「らしさ」が無くなってしまってそのアーティストに興味が持てなくなったことも。

インディーズ所属のメリット
インディーズ事務所は規模が小さい分、個人レベルでのリリースとなるため、ヒット・ハズレが直接に収入に関係してくる。ヒットしたときはアーティストに入る取り分が多い。メジャーの10倍なんてこともある。インディーズは事務所の指示やプロデューサーなどの縛りがない分、制作が自由にできる。「まずはリリース」がスタンスのため、新人にも門戸が広い。

収入のギャンブル感がすごい。でもヒットを出し続けることが可能なら夢の左うちわ生活である。時間や外からの縛りがなく自由に制作できることも魅力ではないだろうか。

インディーズ所属のデメリット
取扱ってくれる販売店数が少ないのでメジャーに比べて販売力は劣る。

インディーズのデメリットは収入面が大きいようだ。

肉体より、精神的衰えのほうが怖い【3】

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―――インディーズからメジャーへ、メジャーからインディーズへ―――

一般的に私もそうだが、インディーズからメジャーへ行きメジャーからデビューするのが正攻法のように認識されているが、現在はそうでもないようだ。あえてインディーズで活動するアーティストや、あえてメジャーからインディーズへ移籍するアーティストも多い。

インディーズからメジャーデビューするには、まず、インディーズ界である程度活躍し話題になることである。そして話題になってくると、メジャーレーベルからデビューしませんかとスカウトがある。大手からすれば、ある程度実績があるアーティストの方が諸々とリスクが少ないからだ。アーティストは、今よりもっと良い環境が約束され、活躍の場も広げられるメジャーに成功を夢見て移籍するようだ。売れなければ安定せず、先が見えているインディーズ活動。メジャーに夢を見るのも頷ける。

そしてインディーズでの活躍を知らない大衆は、メジャーの大々的プロモーションにより知ることとなり、メジャーからデビュー=プロと思ってしまう。

なるほど、勘違いはここから始まるのか。まんまとメジャーの宣伝力に踊らされていたわけだ。

しかし、せっかくその活躍が認められメジャーからデビューしても、またインディーズに戻ってしまうアーティストが多いのも事実。それはなぜか?

先に書いたメリット・デメリットにもあるが「自由を奪われる」が理由にあげられる。いくらインディーズで活躍したからと言っても、デビューの時に大々的にプロモーションをしたからと言っても「売れないと稼いでくれないと意味がない」

いつしか売れる曲を作ることが目的となり、本来やりたかったことができなくなるのだ。商業主義に嫌気がさし、あえてインディーズに戻っていく。売れなかったからインディーズに落ちたということではないのだ。自由な表現を求めて、自らの意思で、インディーズの世界にいるのだ。

それとこれも先ほど書いたが「収入」も関係しているらしい。先のメリット・デメリットで「給料制だから、大ヒット・ハズレに関わらず、収入に大きな影響ない」と書いたが、CDの売上不信に歯止めが効かない今の状況では、元々も給料が少なすぎてメジャーに所属しているからと言って生活できるわけではないようだ。バイトをしている新人も多いとのことである。

ヒット・ハズレ以前の問題だ。

その背景にはCD売上不信に大手レコード会社の搾取がプラスされている。契約によっては、売上の10%、例えば5000万売り上げがあったとしたらその10%、500万がアーティストに入ってくる。これがインディーズの場合、インディーズCD専門の販売会社に30%支払ったとしても残り7割、3500万がアーティストに入る計算だ。給料が高くない限り、収入面でもインディーズの方がましなのかもしれない。メジャーのメリットが1つ消えてしまった。自由な表現の場とお金の両立が叶うなら、インディーズ界はまさにアーティストの桃源郷だろう。

最近では、メジャーデビューなんてワンクッション置かずに最初からインディーズで現在活躍している新しいタイプのアーティストも出てきている。

肉体より、精神的衰えのほうが怖い【4】

今回は「精神の老化防止」のためにと、とりあえずインディーズとメジャーについて調べてみたが、今までの勘違いに気付き、正しく理解できたので調べて良かったと思う。結局のところ、アーティストによって事情はそれぞれあるだろうが「いいものはいい」これに尽きる。

活躍する場がメジャーだろうとインディーズだろうとアーティストとオーディエンスが音を楽しめればそれで良いのだ。相思相愛の時が一番幸せなのだ。ただ、個人的にはインディーズミュージックのほうがレーベルがたくさんある分「探す楽しみ」がありそうに感じた。なんだか久しぶりにワクワクしてきた!

このワクワクが止まらないうちに、私と相思相愛の運命のアーティストを探し行こう!運命の相手が見つかった時は、またここで報告させてもらうことにする!

では、また会うその日まで!

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